地主さんや不動産オーナー様からご相談を受ける中で、
「実は相続税を払いすぎているのでは?」「還付請求って本当にあるの?」
といったご質問をいただくことが増えてきました。
「税理士さんがしっかりやってくれているから大丈夫でしょ?」
そう思われて、払いすぎに気づいていない方も実は少なくありません。
そこで今回は、資産税や相続税のプロフェッショナルである
谷口&パートナーズの荒井先生にお話を伺い、
実際に還付を受けられた事例も含めながら、
相続税の還付請求の実態について分かりやすく解説します!
目次
簡単に言うと、払いすぎてしまった相続税がある場合、一定の手続きを行うことによって税金を取り戻すことができる制度のことです。
基本的には当初申告した内容を見直すという作業になります。
特に「土地」については、一つひとつの形や立地条件が異なるため、
評価の仕方によって税額が大きく変わることがあります。
多くの不動産を所有している方ほど、評価の見直しによる納税額の差が出やすい傾向にあります。
「プロである税理士さんが申告しているのに、なぜ?」と疑問に思いますよね。
実は、相続税の申告は税理士業務の中でも特に専門性が高い分野だと言われています。
お医者さんに「内科」や「心臓外科」などの専門分野があるように、税理士にも専門があります。
会社の決算や確定申告は大得意でも、相続税に関してはあまり経験がないという税理士さんも意外と多いのです。
土地や財産の評価、特例の適用など、特殊な知識が求められるため、
申告する専門家によって差が生まれやすくなります。
見直しの相談をした方が良い方の目安としては、以下の項目が挙げられます。
・複数の土地を所有している方
・賃貸アパートを所有している方
・旗竿地(通路部分が細長い土地)や変形地など、いびつな形の土地がある方
・納めた相続税が100万円単位以上の方
特に土地をたくさん所有されている方は、見直しによる差が出やすいため、
一度確認してみる価値が大いにあります。
過去にあった驚きの事例として、土地を多数所有されていた方の申告を見直した結果、
なんと9,000万円も還付されたというケースがあります。
単純に路線価だけで計算するのではなく、土地の形、高低差、利用効率など、
実際の価値を下げる「減額要因」をどこまで見つけ出せるか。
「100人の税理士に依頼すると100通りの結果が出る」と言われるほど、
誰に頼むかによって大きな差が出る世界なのです。
いつまでも還付請求ができるわけではありません。
相続税の申告期限は「亡くなった日の翌日から10ヶ月以内」ですが、
そこからさらに5年以内が還付の期限となります。
つまり、実質的には亡くなってから5年10ヶ月以内であれば、
過去に遡って見直しや還付の請求ができるということです。
国税庁の統計データによると、令和4年度は約2兆円の相続税が納められたうち、
14億1000万円が還付されています。
さらに令和5年度においては、なんと41億2800万円もの金額が還付されました。
令和5年度に還付を受けた方は623人おり、単純計算すると1件あたり平均約660万円の還付を受けたことになります。
知っているかどうかで、年収ほどのお金が変わってくる可能性があるということです。
「還付の相談をしたいけど、いつもお世話になっている顧問税理士にバレたら気まずい……」
これは非常によくある質問です。
結論から言うと、相談をしただけで顧問税理士さんにバレることは基本的にはありません。
税理士には守秘義務があるため、お客様の同意なしに情報が漏れることはなく、
還付請求を行ったからといって税務署から直接顧問税理士へ連絡がいくこともありません。
病院で「セカンドオピニオン」を受けるような感覚で、気軽にご相談いただけます。
「還付請求ってなんだか重い言葉だけど、デメリットやリスクはないの?」
と心配される方もいらっしゃいます。
この還付請求は「国税通則法」という法律に則った正当な手続きであり、
決して怪しいものではありません。
まずは当初の申告資料を確認・診断し、妥当な評価がされていればそこで終わりますし
、還付の可能性が低ければ無理に手続きを進めることはしませんので、安心してお任せいただけます。
いざ還付請求を行うとなると、税務署の審査期間がおおむね2〜3ヶ月程度かかります。
ただし、還付額が大きい場合など、調査に時間がかかるケースでは半年ほどかかることもあります。
無事に認められれば通知書が届き、税金が還付されるという流れです。
「還付を受けたら、他の税金に影響が出たりしないの?」と不安に思う方も多いでしょう。
実は、相続した不動産をすでに売却している場合には、譲渡所得の計算に影響が出て、
追加で納付が発生する手続き(修正申告)が必要になることがあります。
しかし、この影響についても事前に調査し、もし修正等が必要になっても、
還付請求を依頼した税理士にまとめてお任せできることが多いため、
ワンストップで安心して進められます。
相続税の手続きは相続人単独でも行えるため、ご依頼いただいた方単独で還付請求を行うことは可能です。
ただし、他の相続人の方にも還付を受ける権利がありますので、
実務上はあとからトラブルにならないよう、相続人全員の同意を得て一緒に手続きを行うのが一般的であり、おすすめの進め方です。
還付請求を税理士に依頼する場合、「実際に還付された金額の一定割合(◯割など)」を成功報酬とするのが一般的です。
そのため、相談しただけの場合や、調査の結果還付ができなかった場合には、
基本的に費用は発生しません。
依頼される前に、「相談は無料か」「戻ってきた場合の手数料割合はいくつか」
を明確に確認しておくことが大切です。
今回は不動産オーナー様必見の「相続税の還付請求」について解説しました。
不動産、特に土地の評価には非常に高度な専門性が求められ、
専門家による見直しがとても重要であることが分かります。
5年10ヶ月という期限内に、もし「うちも相続税払いすぎていないかな?」と思われる方は、
セカンドオピニオンとして一度確認してみてはいかがでしょうか。
「自分の土地は評価が下がる条件に当てはまるのかな?」
「相続した物件を活用するか、売却するか迷っている」
こうしたお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
状況をお伺いし、必要に応じて相続専門の税理士のご紹介なども含め、
最適なサポートをさせていただきます。
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