不動産屋の気になるNEWS!住宅ローン金利はどうなる? 日銀マイナス金利解除の影響は!?不動産屋の気になるNEWS!住宅ローン金利はどうなる? 日銀マイナス金利解除の影響は!? | センチュリー21グローバルホーム


  • 不動産屋の気になるNEWS!住宅ローン金利はどうなる? 日銀マイナス金利解除の影響は!?



    不動産屋の気になるニュース 2024年9月号(No40)

    日銀マイナス金利解除と利上げ

      住宅の購入には切っても切れないのが住宅ローンです。多くの方は住宅ローンを組んで購入されますが、35年など長期にわたる借入となるため、ずっと返済していけるだろうか、もし払えなくなってしまったらどうしよう・・・と、常に様々な不安がついて回ると思います。

     

     そんな中必ず検討されるのが「変動金利」か「固定金利」か、ということではないでしょうか。変動にしろ、固定にしろ、金融機関の熾烈な競争や、これまでの日銀の政策によってかなり長い間に渡って「低金利時代」が続き、また住宅ローン控除などの後押しも手伝い、住宅を購入される方には比較的良い時代だったのではないかと思いますが、今年3月日銀は「異次元の金融緩和」を修正し、短期金利の誘導目標をマイナス金利から実質的なゼロ金利(0~0.1%)に変更することを決定しました。さらに7月31日には短期金利の誘導目標を0.15%引き上げ「0.25%」へと追加利上げを行う事を決定したので、今後変動の適用金利は上昇が予想されます。また、長期金利についても政策変更され、これまで月間6兆円規模で国債を買い入れることにより金利上昇を抑えてきましたが、今後は月間3兆円規模になるよう徐々に減額していくことを決定しており、長期金利も今後は緩やかに上昇していくのではないかと考えられます。

     

     さて、ではこれから住宅ローンを使って住宅を購入する方はどんな点に注意して金利を選んで行けば良いのでしょうか?もちろん人それぞれの考え方やリスクヘッジによって変動と固定どちらかが一方的に良い、と必ず正解の出るものではありませんが、参考にしていただけると幸いです。


     

    今後の変動金利の行方は? 現在すでに変動金利を選択して住宅ローンを返済している人、またこれから変動金利を選択して住宅ローンを返済していこうとする人がいると思いますが、2024年8月現在の変動の基準金利は2.475%です。そこから引き下げ幅が個別に決められ完済まで基準金利-引き下げ幅=適用金利となって返済をしていきます。今回の利上げで変化するのはこの基準金利の部分です。変動金利の基準金利は基本的に短プラをベースに決められていますが、今回の利上げによって起こってくる流れは・・・

     

    <今回の利上げによって起こってくる流れ>
     

    ●2024年8月~9月

     ・短プラが0.15%上昇

     ・短プラの上昇に合わせて変動金利の基準金利も0.15%上昇

     

    ●2024年10月

     ・変動金利決定のタイミング(年2階の見直しで4月・10月)

     ・10月以降の借入れで変動金利の基準金利が上昇


     

     早ければ9月にも金利を上げてくる金融機関も出てくるかもしれませんが、様子を見て上げてこない可能性があるのではないかと思います。なお、新規に変動金利で借入れをする方は金利が上昇していれば現在の試算より返済額が増えることになります。
     

     一方すでに変動金利で借入れをされている方は10月に金利見直しが行われた場合、翌年1月から半年間の基準金利に影響してきます。金利が上昇した場合は来年1月から実質的に金利負担が増えるという事になりますが、ここで多くの金融機関の変動金利で採用されている「5年ルール」「125%ルール」について触れておきましょう。


     

    「5年ルール」

     まず5年ルールについてです。

    半年ごとに金利見直しがあっても5年間は返済額が変わらないというルールです。

    返済額が変わらないなら金利が上がっても下がっても関係ないじゃん!と思うかもしれませんが、金利が上昇すると利息が徐々に増えていき、毎月の返済額の中での利息の割合が多くなります。

    万が一大きな金利上昇があった場合など最悪の場合、毎月の利息が返済額を超えてしまい、未払い利息が発生することになります。

    こうなると元本は減っていかず、未払い利息も増えていきます。この未払い利息は返済終了までに必ず支払わなければならない為、変動金利のリスクの一つと言えます。

     

    「125%ルール」

     次に125%ルールです。

    これは5年後の返済額見直しの際、これまでの返済額の25%アップが上限になるというルールですが、こちらも金利上昇局面では支払い上限以上の利息となり未払い利息が発生するリスクがあります。

    未払い利息が発生するほどの大幅な金利上昇は考えにくいところではありますが、先ほどの5年ルールと合わせて金利上昇の可能性を考慮したうえで、しっかり確認して選択しましょう。


     



     

    固定金利の影響は?

     現在全期間固定金利を選択している方は金利上昇の影響は全くありません。一般的に変動金利よりも高い金利で借りていた方が多いと思いますが、金利上昇のリスクヘッジがこういった場面で生きてきます。ただし、2年固定など期間固定型を選択している方は固定期間終了後、変動にするか再度固定にするかを選択することになりますが、現在よりも高い金利を選択せざるを得ない可能性もありますので、注意が必要です。


     

    変動?固定?この先の金利の見通しは?

     このような金利上昇局面では変動と固定どちらを選べばよいの?と悩まれる方も多いと思いますが、現時点で変動と固定の金利差は1.5%です。つまり固定金利が有利になるには「1.5%以上の金利上昇が起こった時」ですが、政策金利の引き上げは通常0.25%ずつなので逆転には7回以上の追加利上げが必要という事になります。昨今インフレ基調ではありますが、今の日本の経済状況からみて需要牽引型インフレではない事などから金利の大きな上昇は考えにくいと思います。また、一般的な返済方法である元利均等返済の場合、最初の10年間で全体の約半分の金利を支払う事になります。この期間を低い金利である変動を活用することがやはり優位なのでは?と個人的には思います。



    センチュリー21・グローバルホーム 代表取締役 上村範丈・平成9年より不動産業に従事し、今年で25年目になります。賃貸・売買仲介、管理、売却、建築、リフォーム、相続対策等不動産に関する様々なご相談にワンストップでご対応できるよう「地域に無くてはならない不動産プロフェッショナル集団」を構築し幅広いネットワークで地元稲城市から全国に対応しております。また、不動産買取SOSを共同運営し、訳あり不動産の買取や不動産トラブルやお困りごとの解決をお手伝いしております。


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