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不動産屋の気になるNEWS!大阪市「特区民泊」受付停止 既存施設も指導体制強化へ
不動産屋の気になるニュース 2025年11月号(No.54)大阪市「特区民泊」受付停止
「既存施設も指導体制強化へ」皆様、こんにちは。つい先日まで暑い暑いと言っていたのに、秋を通り越して一気に冬のような寒さとなり、私も体調を崩してしまいました。風邪のような症状が長く続きつらい日々を過ごしておりますが、皆様も体調を崩されませんよう、ご自愛くださいませ。
さて最近、ニュースなどで「大阪市が特区民泊の新規受付を停止する」という報道を目にした方もいらっしゃるかもしれません。東京にいると大阪の事はあまり関係ないのでは・・・と思われる方も多いと思いますが、これは、大阪市に住む方だけでなく、大阪へ旅行に行かれる方にも少なからず影響があると思います。また、大阪に限らずインバウンド需要によるオーバーツーリズムや闇民泊など様々なことが社会問題化していることも事実です。
私にとってもいつもの営業エリアとは直結しない話ではありますが、今月は大阪市における「民泊」のルールに関する重要な変更について気になるニュースとしてお届けしたいと思います。
そもそも「民泊特区」とは?
まず、「特区民泊」について簡単にご説明します。
特区民泊は、国家戦略特別区域法に基づき、特区指定された地域で住宅を宿泊施設として運営できる制度です。一般的な民泊(民泊新法)が年間180 日までしか営業できないのに対し、特区民泊は営業日数の制限がないため、事業者にとっては収益性が高いという特徴があります。
全国7091 施設・1 万9364 居室のうち大阪市は、6696 施設・1 万8476 居室と全国の特区民泊施設の9595%程度が集中する、まさに「特区民泊の先進都市」でした。インバウンド観光客の増加に伴う宿泊施設不足を解消する切り札として、これまで積極的に活用されてきました。
なぜ今、ルールが変わるのか?
多くの観光客を受け入れる一方で、特区民泊施設が急増したことにより、残念ながらいくつかの問題も発生していました。特に、以下のような近隣住民とのトラブルが深刻化していました。
■深夜の騒音 旅行者のパーティーや大きな話し声が問題となりました。
■ゴミ出し問題 分別ルールが守られなかったり、ゴミが放置されたりするケースが多発しました。
■生活環境の悪化 不特定多数の人が出入りすることへの不安の声も上がっていました。
こうした状況を受け、大阪市では苦情件数が前年度の倍以上になるなど、看過できない事態となっていました。そこで、地域住民の生活環境と観光振興のバランスを取るため、PT を立ち上げ本格的に対策を検討し制度の見直しに踏み切ることになったのです。

今回の変更点と今後のスケジュール
今回、大阪市が方針を固めた主な変更点は以下の2つです。■新規受付の停止
2026年5月30日から、新たな特区民泊の認定申請の受付が停止される方針です。 これにより、今後、大阪市内で新たに特区民泊を始めることはできなくなります。大阪府内の他の多くの市町村も、同様に新規受付を停止する意向を示しています。■既存施設への指導体制の強化
すでに運営されている施設に対しては、引き続き営業可能ではあるものの保健所内に「迷惑民泊根絶チーム(仮)」を創設し、騒音対策やゴミ出しルールの遵守、緊急時の対応体制などについて、より厳格な指導が行われる方針です。また悪質な事業者に対する新たな「処分要領」も策定する予定で、 これにより、不適切な運営を行う事業者は淘汰され、民泊全体の質の向上が期待されます。
法令改正も国へ要望
自治体単独での権限では対応できない課題については国に対しても法令改正を要望していきます。管理事務所設置について独自規定できる規定や、海外居住の事業者に対する国内代行業者への委託を義務付ける規定などについて自治体の指導権強化を求めたり、住宅宿泊仲介事業者に対する、特区民泊の「一泊予約」設定の禁止も要望される予定です。
特区民泊は法令により一泊での利用が禁止されているものの、運営事業者側と異なり、仲介事業者側にはその順守義務がなく、予約サイトでは「一泊予約」が可能となっている実態があるためです。
大阪へ旅行を計画している方などは選択できる宿泊施設の数が若干減る可能性はありますが、指導強化によって、より安全で快適に過ごせる認定施設が増えるというメリットも期待できます。予約の際は、市の認定を受けた正規の施設かどうかを確認することが、より一層重要になります。
今回の大阪市の決定は、「観光振興」と「市民の穏やかな暮らし」の共存を目指すための重要な一歩と言えます。




